廃炉・汚染水対策の概要
「廃炉」の主な作業項目と作業ステップ
4号機使用済燃料プールからの燃料取り出しが完了しました。1~3号機の燃料取り出し、燃料デブリ(注1)取り出しの開始に向け順次作業を進めています。
プールからの燃料取り出しに向けて
3号機燃料取り出し用カバー設置状況
西側ストッパ設置(2017/2/7)
- 3号機の使用済燃料プールからの燃料取り出しに向け、燃料取り出し用カバーの設置作業を進めています。
- 原子炉建屋オペレーティングフロアの線量低減対策として、2016年6月に除染作業、2016年12月に遮へい体設置が完了しました。
- 2017年1月より、燃料取り出し用カバーの設置作業を開始しました。
「汚染水対策」の3つの基本方針と主な作業項目
汚染水対策は、下記の3つの基本方針に基づき進めています。
方針1.汚染源を取り除く
- ①多核種除去設備等による汚染水浄化
- ②トレンチ(注 3)内の汚染水除去
方針2.汚染源に水を近づけない
- ③地下水バイパスによる地下水汲み上げ
- ④建屋近傍の井戸での地下水汲み上げ
- ⑤凍土方式の陸側遮水壁の設置
- ⑥雨水の土壌浸透を抑える敷地舗装
方針3.汚染水を漏らさない
- ⑦水ガラスによる地盤改良
- ⑧海側遮水壁の設置
- ⑨タンクの増設(溶接型へのリプレイス等)
(注3)配管などが入った地下トンネル。
多核種除去設備(ALPS)等
高性能多核種除去設備
- タンク内の汚染水から放射性物質を除去しリスクを低減させます。
- 多核種除去設備に加え、東京電力による多核種除去設備の増設(2014年9月から処理開始)、国の補助事業としての高性能
多核種除去設備の設置(2014年10月から処理開始)により、汚染水(RO濃縮塩水)の処理を2015年5月に完了しました。 - 多核種除去設備以外で処理したストロンチウム処理水について、多核種除去設備での処理を進めています。
凍土方式の陸側遮水壁
凍結バルブ 開閉操作の様子
- 建屋を陸側遮水壁で囲み、建屋への地下水流入を抑制します。
- 2016年3月より海側及び山側の一部、2016年6月より山側の95%の範囲の凍結を開始しました。2016年12月より、山側未凍結箇所7箇所のうち2箇所の凍結を開始しました。
- 2016年10月、海側において海水配管トレンチ下の非凍結箇所や地下水位以上などの範囲を除き、凍結必要範囲が全て0°C以下となりました。
海側遮水壁
海側遮水壁
- 1~4号機海側に遮水壁を設置し、汚染された地下水の海洋流出を防ぎます。
- 遮水壁を構成する鋼管矢板の打設が2015年9月に、鋼管矢板の継手処理が2015年10月に完了し、海側遮水壁の閉合作業が終わりました。