取り出し後の燃料デブリの収納・移送・保管システムの構築に関する検討

目的

本文

  1. 安全に燃料デブリを収納・移送・保管できるシステムを構築すること。
    1. ⅰ) 全体計画の策定と関連した情報の収集
    2. これまで研究開発として、システム構築に参考となる情報の収集や関連するプロジェクトからのインプット及び他プロジェクトへのアウトプットを整理、技術開発の全体計画策定や課題への対応検討などを実施している。なお、2015 年度には収納缶設計情報、安全評価技術、燃料デブリ乾燥技術等の海外情報の収集を実施している。

    3. ⅱ) 研究開発として、収納缶基本仕様及び移送・保管システムの検討を実施
      1.   燃料デブリ収納・移送・保管システムの検討
      2. 福島第一原子力発電所の状況から多様な燃料デブリを想定、条件設定を行った上で収納・移送・保管システムについて検討を行っている。(R/B からの搬出フロー案は前出の図1、 保管側のフロー案はこちら(NDF技術戦略プラン2016, page 4-113,図4.4-2 )および こちら(NDF技術戦略プラン2016, page 4-114,図4.4-3 )を参照されたい)

      3.   燃料デブリを収納する収納缶技術/安全評価技術手法等の開発
        •   収納缶の設計条件、基本機能、概略形状等の基本仕様案を設定した。(こちら(NDF技術戦略プラン2016, page 4-113,図4.4-1 )参照)
        •   燃料デブリ収納缶の設計に必要となる安全評価に係る課題等をまとめるとともに詳細検討項目を決定した。(臨界評価、構造評価、水素発生対策等)
    4. ⅲ) 福島第一原子力発電所内の敷地は汚染水タンク設置や使用済燃料及び廃棄物の一時保管場所などとして使われており、システム構築のための敷地は限られていることから、燃料デブリ保管施設等の設置計画と対応策の検討が必要である。

  2. 収納缶及び取扱い装置の試作とモックアップ試験による確認
  3. 基本仕様に基づく設計を今後実施する。

上述のとおり、現在は保管までのシステム構築や収納缶基本仕様等の検討を行っている段階であり、今後システムの具体化に伴い技術的な課題が抽出されるため、これに適切に対応する必要がある。現時点で明らかになっている課題対応を次項に記する。



図1  気中-横アクセス工法における燃料デブリの動線