総合除染試験

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 TMI-2事故炉のクリーンアップを進めるためには、作業員クルーが原子炉建屋内にルーチン的に立ちいる必要がある。そこで、1981.7月に、DOEが原子炉建屋内の総合除染試験を提案した。専門家のレビューを経て、当初計画では1981.11月から実施されることとなっていた。しかし、NRCによる承認の遅延、除染に用いる設備の機能確認試験の遅れ、などにより、1982.2.26 ~3.30にかけてTMI-2原子炉建屋内の総合除染試験が行われた[1]。ここでは、その概要と得られた知見をまとめる。また、総合除染試験が行われた直後の夏(1982.夏)に、原子炉建屋内の線量急上昇イベントが発生したため、除染項目を短期と中長期に分けて、現場対応が行われた[2]。その検討タスクフォースの議論も本項目にまとめる。

総合除染試験のねらいと目的

 原子炉建屋内でのクリーンアップ作業において、作業員が主に立ち入るエリアについて、以下が直接の目的とされた。

  • 空間線量の低減
  • 機器や壁面に付着している汚染の低減
  • 放射性微粒の低減
  • 物理的な作業環境の改善
  • ALARA概念に基づく除染作業の実施

さらに、事故炉を利用して、建屋除染に関するエンジニアリングやオペレーションについて、実機レベルでの総合試験の場を提供することで、以下に関する知見が得られるとされた。

  • 各種の除染技術の有効性と効果の検証
  • 除染基準策定に関する知見取得
  • 各種の除染設備や技術の現場試験
  • 除染作業員の訓練、および、現場作業手順書の作成
  • 現場線量のモニタリングと線量マップの作成
  • 除染支援システムの整備(観測系、伝達系、建屋設備、等)

除染作業を進めていく上で、後者の目的に向けて、除染作業の実施自体が目的化してしまうことが教訓として報告されている。

図1 TMI-2の原子炉格納容器内の概略構成 [3]
図2 スピンジェット装置の外観 [4]
図3 ハンドランスと床面洗浄装置の外観 [4]

除染対象エリアと機器・設備

 試験実施まで、様々な観点での計画修正が行われた。また、合計で39回の原子炉格納容器内のエントリーが行われ、現場状態の調査や予備的な除染作業が行われた。総合除染試験前には、格納容器内は物理的、線量的の双方の観点で汚れていた。

 物理的な汚れの主な原因は、事故進展中に、RCDT(Reactor Coolant Drain Tank)から一次系冷却水が水蒸気として放出されたことによる(#この事象は、282フィートレベルで発生した)。また、建屋エアクーラーの緊急冷却用の河川水が加圧されたことで、約1892.5m3の冷却水が305フィートレベルに放出されたことによる。総合除染試験の時点では、事故後2年間が経過しており、これらのイベントで発生した水蒸気により、金属機器の表面が腐食していた。また、ライナー塗料は一部はげ落ちていた。特に、LOCAダクト上のドームの塗料のはげ落ちが激しかった。これは、河川水の濁り成分による化学的な劣化が原因であった。

 線量的な汚れの原因は、RCDTからの水蒸気放出にともない、放射性物質が放出されたことによる。汚染の主要核種はCs-137であり、Cs-134の約10倍、Sr-90の約15倍の線量であった。入域ハッチのある305フィートレベルで、Dリングなどのある347フォートレベルよりも汚染が大きかった。ポーラークレーンの汚染レベルはそれより小さい値であった。空間線量も305フィートレベルで大きい値であった。また、一般に水平面の汚染は垂直面より大きい傾向があった。表1表2に、総合除染試験前の代表的な汚染と線量のレベルを示す[1]。

表1 総合除染試験前の表面汚染レベル(Cs-137, Bq/100cm2)[1]
階層 表面 最小値 平均値 最大値
305フィートレベル 水平面(塗装コンクリート、SS材) 2.83 x 104 1.89 x 105 4.81 x 105
垂直面(塗装コンクリート、塗装炭素鋼) 6.28 x 103 9.50 x 104 9.61 x 104
347フィートレベル 水平面(塗装コンクリート、SS材) 4.06 x 103 1.09 x 105 6.28 x 105
垂直面(塗装コンクリート、塗装炭素鋼) 9.25 x 101 2.02 x 103 7.03 x 103
Dリング頂部 水平面(塗装コンクリート) 7.39 x 102 1.18 x 105 2.25 x 105
燃料交換Canal 水平面(SS材、塗装炭素鋼) 1.33 x 104 1.76 x 105 4.81 x 105
垂直面(SS材、塗装炭素鋼) 2.73 x 102 1.02 x 104 1.18 x 105
ポーラークレーン 水平面(塗装炭素鋼) 4.81 x 102 4.53 x 104 1.83 x 105
垂直面(塗装炭素鋼) 4.50 x 102 1.55 x 104 1.03 x 105
表2 総合除染試験前の空間線量レベル(mGy/h)[1]
階層 最小値 平均値 最大値
305フィートレベル 1.50 3.45 10.0
347フィートレベル 0.50 1.25 5.00
Dリング頂部 1.10 1.41 2.20
燃料交換Canal 0.50 1.70 3.40
ポーラークレーン 0.40 0.80 1.20

 最終計画では、原子炉圧力容器上部周辺の主要機器・設備(RPV上の円筒形のサービスストラクチャーなど)、作業員の移動に利用される階段、作業員が主に作業を行う305フィートレベルと347フィートレベルのコンクリートや鋼材の壁面や床面、ポーラークレーンとその周辺、燃料交換Canal(最深部、浅瀬部)の壁面や床面、燃料交換ブリッジとその周辺、Dリング外周部と頂部(Dリング内部に蒸気発生器や加圧器格納)、ミサイルシールド、にしぼって除染作業が行われることになった。あわせて、除染試験の前後で現場サンプル採集と分析が行われることになった。図1に、原子炉格納容器の概要を示す[3]。

 総合除染試験の開始時点では、建屋地階(282フィートレベル)に事故直後に放出された汚染水が滞留していた。その処理を行うSDS(Submerged Demineralizer System)が設置され、稼働準備が行われていた。建屋地階に向かう階段や、建屋地階のコンクリート壁面などは極めて高線量のため、除染作業の対象から外されることとなった。また、酸溶液や中性洗剤を用いた化学除染は、SDSへの影響を防ぐため、範囲を絞って実施されることtなった。

 総合除染試験に向けた準備作業として、以下が行われた。

  • ポーラークレーンへのアクセスシステム(spider shafterと呼ばれるリフト)の設置
  • 除染作業用の作業水供給系、電源系、圧搾空気系の整備(#本来の電源系統は282フィートレベルにあり、水没して使用不可だった)
  • データサンプリングシステムの準備(γ線測定器、写真/ビデオ撮影機器)
  • 閉鎖階段の除染系(高圧水、低圧水)の準備
  • 剥ぎ取りコーティング剤の準備
  • 除染工程、作業手順の作成

除染技術と除染手順の概要

 使用された技術は、低圧水フラッシング、高圧水フラッシング、床面洗浄用のスピンジェット装置(中性洗剤と酸性溶液使用)、剥ぎ取りコーティング剤、であった。

  • 低圧フラッシング: 室温水~60℃温水、流速約90L/分、しかし、ホースやノズル部分での熱や圧力ロスがあり、実際の供給水条件と異なる。
  • 高圧フラッシング: 圧力14~41MPa(設備やコーティングを破壊しない程度に圧力制御)、室温水~60℃温水、しかし、ホースやノズル部分での熱や圧力ロスがあり、実際の供給水条件と異なる。
  • スピンジェット: 回転ノズルから高圧水を供給。床面をこえて高圧水をスプレーすることで効率的に除染。床面スクラバー。圧力14~41MPa、最大流速約90L/分。図2に外観写真を示す[4]。
  • 剥離可能なコーティング: 標準タイプのコーティング剤(塗布・固化後に機械的に剥ぎ取り)、自力崩落タイプのコーティング剤(#実際にははがれにくかった)

除染手順

  • 再汚染をできるだけ防止するため、格納容器内の上部のポーラークレーン(420フィーtpレベル)から作業開始し、347フィートレベル、305フィートレベルに移動。
  • 305フィートレベルは、格納容器エントリーがあり、他の階へのアクセスルートとなっているため、ここだけは先行的に予備除染を実施
  • 作業手順は、どこでもほぼ同じ。
  1. 除染前のデータ測定
  2. 低圧ミスト噴霧(放射性微粒子の抑制)
  3. 対象領域の上部の除染(天井、上部構造物)
  4. 主要設備と壁面の除染
  5. 床面の除染
  6. 残留水の除去(モップふき取り、ドレインに押し流し、真空吸引)
  7. 除染後のデータ測定
  • この手順により、再汚染を減らすことはできたが、完全に防止することはできなかった。

除染作業の概要と結果

除染係数(DF)の定義

 TMI-2の除染作業における除染係数(DF)の定義を示す[4]。

 除染係数は、除染試験前後での接触γ線と接触β線の値に基づいて計算された(表面線量の単位:μCi/cm2)。これらの評価は、参考文献[5]に記載された手法で行われた。

 試験前の接触γ線線量(評価値)と試験後の接触β線線量(評価値)を比較することで、DFが計算された。

DF = [Ci(P) + Ci(F)] / Ci(F)

Ci(P): 除染試験前の、μCi/cm2値(接触γ測定)

Ci(F): 除染試験後の、μCi/cm2値(接触β測定)

 この方法では、試験前後の表面線量絶対値を評価することはできないが、変化量(DF)を評価することができる。

 他方、スミアサンプルの測定値からもDFが評価された。この評価方法では、単位面積のスミアサンプルでのCs-137の計測量が単純比較された。

DF = 除染試験前のCs-137のdpm / 除染試験後のCs-137のdpm (スミア面積100cm2ごとに換算)

図4(a) 305フィートレベルの予備除染作業マップ [4]

305フィートレベルの予備除染

作業の概要

  • ハンドランスを使って、様々な流速で、室温水と温水での、低圧/高水量フラッシング(図3に、ハンドランスと床面洗浄装置の写真[4])
  • 洗浄水は、モップでドレインに押し流し(#残留水中の汚染物により、乾燥後の再汚染を防ぐため)
  • 4領域に分割して作業(図4(a)[4])(#頭上に様々なケーブルや配管類が通っており、床面からのフラッシング作業が難航した)
  • 除染された主要設備は、Core Flood Tank-AとB、エアクーラーなど(#エアクーラーのフラッシングは難航)
  • 領域-1,3,4(図4(a))のフラッシングも、様々なツールボックスや配管類に妨害されて難航

作業の結果

  • 305フィートレベルの予備除染作業は成功したが、いくつか課題が顕在化
  • アクセスが悪く、除染前後での頭上構造物のスミアデータが取得できず
  • フラッシング作業後に水滴が滴り落ち、下部を再汚染
  • 68℃の洗浄水を使用する計画だったが、48℃に低下(#ホースの保温ラインが必要)
  • 当初計画より水温が低かったため、今回の作業で得られた除染係数は、温水条件で得られる値より低くなった可能性
  • 相当量の埃やデブリが床面から除去され、物理的な除染には成功
  • 洗浄水の使用量は、約10L/m2
  • 表3(a)に、作業前後のDFをまとめる[1]。
表3(a) 305フィートレベル予備除染の結果 [1]
領域 表面 平均DF 除染率(%) 試験後の平均Cs-137レベル

(Bq/100cm2

1: 1.26L/秒、21℃ 水平面(塗装コンクリート) 1.1 9 7.69 x 104
2: 1.45L/秒、48℃ 水平面(塗装コンクリート) 42.0 98 7.86 x 103
水平面(SS材、防水シート) 18.9 95 5.58 x 103
3: 1.45L/秒、36℃ 水平面(塗装コンクリート) 2.8 64 1.01 x 105
4: 1.07L/秒、43℃ 水平面(塗装コンクリート) 2.4 58 1.36 x 105
図4(b) 305フィートレベルの予備除染作業マップ [4]

ポーラークレーンの除染

作業の概要

  • ポーラークレーンまでのアクセスルート整備(#347フィートレベルからの3人乗りリフト設置)
  • 除染作業実施にあたり、人数制限(最高3人)とアクセス性(リフト利用)が課題
  • 低圧水フラッシング(マニュアル用のランス、消防用の水キャノン)で、ポーラークレーンと圧力容器ドーム内面を洗浄
  • 流速0.95L/秒、温度21℃の水を使用(#モップは使用せず)
  • 面積が広く複雑な構造のため、作業性に課題(#約3.75L/m2の洗浄水しかかけられなかった)
  • クレーン表面のオイルやグリースは、低圧フラッシングでは十分除染できず
  • 追加で、スクラビング実施
  • 図4(b)に、ポーラークレーンの概要図を示す[4]。

作業の結果

  • 当初予想より低いDF=1.95(#49%汚染除去に相当)
  • 主な線源は、Cs-137で1.97x104 Bq/100cm2
  • 熟練作業員の不足により、除染前後のデータが十分に取得できず
  • 除染後データは、除染作業終了の3週間後にようやく取得(#かなり再汚染)

Dリング、ミサイルシールド、燃料交換Canal、燃料取り扱いブリッジ(FHB)、RPV上の円筒形サービスストラクチャーの除染

作業の概要

  • このエリアの除染作業では、一部エリアでアクセスに課題(#安全上の理由により、物理的に侵入が難しい場所あり)
  • 低圧水フラッシング(ハンドランス、放水車の水キャノン)
  • 除染に使用した水を、ハンドランスの水圧で、ドレインや下の階層に押し流し
  • Dリング頂部ではモップも使用(#残留水の渇きによる汚染残留を避けるため)
  • 作業は、Dリング上とミサイルシールド上面から開始され、ミサイルシールド下面、FHB、円筒形サービスストラクチャーへ移動
  • 最後に、燃料交換Canalの浅瀬部の壁と床面、さらに、燃料交換Canal最深部の壁、階段、床
  • 平滑面は除染しやすく、10L/m2の流量(水平面)、1.5L/m2(垂直面)の流量で洗浄達成
  • 燃料交換Canal、FHB、円筒形サービスストラクチャーは、347フィートレベルからの遠距離の放水で除染、垂直面はうまく除染できたが、水平面の滞留水をドレインまで押し流すのは困難
  • このため、処理水の蒸発後に床面に高線量が残留、滞留水を再度低圧水で押し流す作業を実施

作業の結果

  • 理論値に近い大きなDFは得られず
  • Dリング頂部は最も効果的に除染成功し、塗装コンクリートの上から、ルースデブリやほこりを除去
  • 炭素鋼やSS材の塗装されていない水平面は除染に成功
  • 炭素鋼やSS材の塗装された水平面には、埃やデブリが固着し、低圧水では十分に除去できず
  • コンクリート垂直面のデブリはなにがしか床面に落とせたが、元々床面に固着していたデブリやほこりの除去は、低圧水フラッシングでは十分に達成できず
  • 滞留水の乾燥後に高汚染が確認され、除染作業後の滞留水除去が大きな課題であることを確認(図5[4])
  • 表3(b)に、作業前後のDFをまとめる[1]。
表3(b) Dリング、ミサイルシールド、燃料交換Canal、燃料取り扱いブリッジ(FHB)、RPV上の円筒形サービスストラクチャーの除染の結果 [1]
領域 表面 平均DF 除染率(%) 試験後の平均Cs-137レベル

(Bq/100cm2

手法
Dリング 頂部水平面(塗装コンクリート) 4.3 77 1.70 x 104 ハンドランス
ミサイルシールド 水平面(塗装コンクリート) 1.5 33 1.07 x 105 ハンドランス
燃料交換Canal

浅瀬部

水平面(SS材) 3.5 95 7.53 x 104 ハンドランス
垂直面(SS材) 1.7 71 5.53 x 102 水キャノン
サービスストラクチャー 上部水平面(塗装炭素鋼) 1.0 0 4.11 x 103 ハンドランスと水キャノン
FHB 水平面(塗装炭素鋼) 1.0 0 5.31 x 104 水キャノン
垂直面(塗装炭素鋼) 1.0 0 2.17 x 103 水キャノン
燃料交換Canal

最深部

水平面(SS材) 1.2 17 2.48 x 105 水キャノン
垂直面(SS材) 1.0 0 5.78 x 102 水キャノン
図4(c) 347フィートレベルの低圧フラッシング除染作業マップ [4]

347フィートレベルの低圧水除染

作業の概要

  • 347フィートレベルの床面、壁面、設備(ヘッド貯蔵スタンド、各種の燃料交換ツール)の低圧水フラッシング
  • ハンドランスを使って、室温水や温水の低圧水で洗浄
  • 洗浄後の水はモップでドレインに押し流し
  • 領域3分割で実施(図4(c)[4])
  • このレベルは、設備が少なく空間が広いので、低圧水フラッシングで比較的容易に除染達成
  • しかし、床面に堆積していたデブリの除去は困難(#ポーラークレーンの洗浄で落ちてきた塗装片やほこりが厚く堆積しており、フラッシングではなく、プラスチックシャベルで除去する必要あり)
  • いくつかのドレインは、このデブリで閉塞し、残留水を押し流しきれず

作業の結果

  • 作業スケジュールの都合により、347フィートレベルでの除染作業前の線量測定は、ポーラークレーンやDリングの洗浄作業の前に実施
  • したがって、格納容器上部の洗浄作業により、汚染物の移動が発生
  • 除染作業後の線量測定は行われず(#実質的な意味がないため)
    図4(d) 347フィートレベルの高圧フラッシング除染作業マップ [4]

347フィートレベルの高圧水除染

作業の概要

  • 347フィートレベルでは高圧水フラッシングを実施
  • ハンドランスと放水車の水キャノンを使用して、様々な温度、圧力、流速で試験実施
  • 洗浄後の残留水は、モップでドレインに押し流し
  • この作業は領域を9分割して実施(図4(d)[4])
  • 347フィートレベルは比較的空間が広く、かつ、低圧水フラッシングで多くのデブリが流されていたため、比較的容易に高圧水フラッシング作業を実施
  • ハンドランスでは、高圧水の制御は困難
  • かわりに、床面洗浄用のスピンジェット車を使用(図2[4])、高圧洗浄水の大量噴出で大きいDFを獲得(約10L/m2の洗浄水を投入)

作業の結果

  • 高圧水フラッシングにより大きいDFを達成
  • 要点は、高圧水ノズルヘッドをいかに洗浄表面に近いところに持っていくか
  • 作業員は、15cm距離で作業するように訓練されたが、作業姿勢を維持することが困難
  • 機械式手法では一定の効率を維持
  • 表3(c)に、作業前後のDFをまとめる[1]。
表3(c) 347フィートレベルの高圧フラッシングの結果 [1]
領域 表面 平均DF 除染率(%) 試験後の平均Cs-137レベル

(Bq/100cm2

1: 57L/分、49℃、14MPa 水平面(塗装コンクリート、SS材) 119.5 99 2.12 x 103
2: 19L/秒、34℃、28MPa 水平面(塗装コンクリート) 19.1 95 6.72 x 103
3: 19L/秒、43℃、28MPa 水平面(塗装コンクリート) 10.1 90 7.25 x 103
4: 28L/秒、31℃、41MPa 水平面(塗装コンクリート) 37.4 97 2.40 x 103
5: 95L/秒、27℃、41MPa 水平面(塗装コンクリート) 44.9 98 1.45 x 103
6: 87L/分、22℃、28MPa 水平面(塗装コンクリート) 37.6 97 5.72 x 103
7: 68L/分、49℃、14MPa 水平面(塗装コンクリート) 19.8 95 1.21 x 104
8: 68L/分、35℃、41MPa 水平面(塗装コンクリート) 69.9 99 1.39 x 104
9: 53L/分、32℃、17MPa 水平面(塗装コンクリート) 9.4 89 2.47 x 103
図4(e) 347フィートレベルのスクラブ除染作業マップ(図4(d)の左上領域) [4]

347フィートレベルのスクラブ除染

作業の概要

  • 高圧フラッシング後に、高圧フラッシング領域-2と3の間の領域でスクラブ洗浄作業を実施
  • 市販の床面洗浄機使用(図3[4])、洗浄作業後に滞留物(スクラブ剤、汚染)を湿式吸引
  • 試験した床面の半分は酸性溶液を使用、残りの半分では中性洗剤を使用(図4(e)[4])
  • 特に作業上の課題なし

作業の結果

  • スクラブ除染により、大きいDFを達成(#作業上の都合により、除染作業前後でのサンプリング位置が異なっている)
  • 表3(d)に、作業前後のDFをまとめる[1]。
表3(d) 347フィートレベルのスクラブ除染の結果 [1]
領域 表面 平均DF 除染率(%) 試験後の平均Cs-137レベル

(Bq/100cm2

1: 中性洗剤使用 水平面(塗装コンクリート) 21.9 95 1.32 x 102
2: 酸溶液使用 水平面(塗装コンクリート) 84.8 99 5.17 x 101
図4(f) 305フィートレベルの高圧フラッシング除染作業マップ [4]

305フィートレベルの高圧水除染

作業の概要

  • 機械式装置のみで除染作業実施
  • 3領域に分割して作業実施(図4(f)[4])
  • 347フィートレベルからの洗浄水の侵入で、予備除染した開放系の階段が再汚染
  • このため、除染効果を測るための基準データがうまく測定できず
  • 洗浄後の滞留水は効率的にドレインに排出できず、乾燥により高線量に
  • 一部の洗浄試験では、ノズルに不具合発生
  • これらにより、有用なデータが一部で得られず
  • 除染水量は約15L/m2

作業の結果

  • 実務上の課題があったが、試験の結果は良好
  • 表3(e)に、作業前後のDFをまとめる[1]。
表3(e) 305フィートレベルの高圧フラッシングの結果 [1]
領域 表面 平均DF 除染率(%) 試験後の平均Cs-137レベル

(Bq/100cm2

手法
10: 53L/分、21℃、28MPa 水平面(塗装コンクリート、SS材) 24.4 95 3.14 x 103 機械式
11: 77L/分、49℃、28MPa 水平面(塗装コンクリート、SS材) 39.6 98 1.53 x 103 機械式
12: 90L/分、21℃、83MPa 水平面(塗装コンクリート) 3.7 73 2.37 x 104 機械式
図5 残留洗浄水が蒸発した後の汚染の残留、剥ぎ取りコーティング剤作業の様子 [4]

347/305フィートレベルの剥ぎ取りコーティング除染

作業の概要

  • 圧力容器ヘッドの貯蔵スタンド(347フィートレベル)、開放系階段周辺の床面(305フィートレベル)で剥ぎ取りコーティング除染を実施(図4(d)(f)[4])
  • 貯蔵スタンドには、標準コーティング剤と自力崩落型のコーティング剤を使用
  • 305フィートレベルの床面には、標準コーティング剤のみ使用
  • これらの領域は、高圧洗浄は実施していない
  • 塗装された炭素鋼のスタンド水平面は腐食されボロボロ、垂直面は塗装を維持
  • 自力崩落型のコーティング剤は、実質的には、剥ぎ取り作業が必要となった

作業の結果

  • 65m2の作業で、0.13m3のデブリと堆積物を除去(高圧水フラッシングで、10L/m2の洗浄水使用量で0.65m3くらい除去できるのと、およそ等価の効果)
  • 腐食面のコーティング除染は、塗装面に比べて効果が悪い(#腐食面は、別のより効果の高い除染方法を用いる必要)
  • 今後は、除染効果と廃棄物発生量のバランスで、除染方法を選定する必要あり
  • 表3(f)に、作業前後のDFをまとめる[1]。
表3(f) 347/305フィートレベルの剥ぎ取りコーティング除染の結果 [1]
領域 表面 平均DF 除染率(%) 試験後の平均Cs-137レベル

(Bq/100cm2

RPVヘッド貯蔵スタンド 水平面(塗装炭素鋼)、腐食 39.6 98 1.59 x 103
垂直面(塗装炭素鋼) 24.6 96 4.81 x 101
開放系階段 水平面(塗装炭素鋼) 81.0 99 1.62 x 103

除染試験前後での状況変化

  • 原子炉格納容器内は、物理的、線量的にきれいになった。
  • 物理的には、305フィートレベルの床面堆積物(埃、粒子、ごみ)がほぼ除去された(#ドレイン近くに若干の付着物残量)。
  • 線量的には、表4、5レベルまで低下した(表1、2と比較)[1]。
  • 一方で、Cs-134/Cs-137比、Cs-137/Sr-90比はほとんど変化なし。
  • およそ数分の1から一桁程度のDFが得られ(#データ採集が不十分であり、直接的なDFは評価できていない。表1と表4の比較)、それなりに効果はあった。
  • 線量的には、一定の効果は見られた(#表2と表5の比較、しかし、ポーラークレーンについては試験後のサンプリング位置が高線量箇所ばかりであったため、かえって値が大きくなっている)。
表4 総合除染試験後の表面汚染レベル(Cs-137, Bq/100cm2)[1]
階層 表面 最小値 平均値 最大値
305フィートレベル 水平面(塗装コンクリート、SS材) 1.48 x 103 1.08 x 104 2.73 x 104
垂直面(塗装コンクリート、塗装炭素鋼) -- 9.78 x 103 --
347フィートレベル 水平面(塗装コンクリート、SS材) 2.77 x 102 7.67 x 103 5.19 x 104
垂直面(塗装コンクリート、塗装炭素鋼) 3.67 x 101 1.26 x 103 3.31 x 103
Dリング頂部 水平面(塗装コンクリート) 6.28 x 103 3.92 x 104 1.48 x 105
燃料交換Canal 水平面(SS材、塗装炭素鋼) 1.73 x 104 1.05 x 105 3.44 x 105
垂直面(SS材、塗装炭素鋼) 4.06 x 102 1.56 x 104 2.00 x 105
ポーラークレーン 水平面(塗装炭素鋼) 7.33 x 102 9.17 x 104 2.50 x 105
垂直面(塗装炭素鋼) 1.03 x 103 1.00 x 104 6.00 x 104
表5 総合除染試験後の空間線量レベル(mGy/h)[1]
階層 最小値 平均値 最大値
305フィートレベル 1.00 3.40 12.0
347フィートレベル 0.50 1.00 4.50
Dリング頂部 1.10 1.27 1.90
燃料交換Canal 0.18 0.97 1.80
ポーラークレーン 1.00 1.10 1.50

総合除染試験の評価

  • 除染作業の成功と失敗には、様々な因子が影響することが確認された(#総合除染試験により、それぞれの因子が可視化された)。
  • これだけ広い汚染範囲で、複雑に汚染物質が付着・堆積している現場を、大規模に除染した初めての経験となった。
  • ルース堆積物(残留水の蒸発・乾固で発生)による再汚染が、試験前の想定以上に大きな課題であることが明らかになった。これは、今後のプラント内の除染計画に大きな教訓となった。
  • 総合除染試験にともなった実施された線量調査により、格納容器内のソースタームの量と分布が明らかになった。
  • 当初予想されていたより、床面の表面汚染物からの空間線量への影響は小さいことがわかった。むしろ金属表面の錆、大型設備、ごみ箱、などの空間線量への影響が予想以上に大きかった。
  • さらに、具体的な発見として、
  1. 除染試験により、表面汚染はかなり低下させることができる。
  2. 別な領域の除染作業などにともなう再汚染が、当初予想していた以上に大きな課題であることが明らかになった。1x106Bq/100cm2レベルの汚染両機を除染する場合には、除染手順や除染手法をあらかじめ十分吟味する必要がある。
  3. 表面付着物の汚染レベルは数分の1から約1桁低下した(#これは、約90%の汚染除去に相当)。また、高圧水フラッシング、スクラビング、剥ぎ取りコーティングでは、低圧水フラッシングより大きいDFが得られた。
  4. フラッシングで汚染物を除去した後、処理水を効率的に排水することが、非常に重要である。
  5. 滞留水除去作業では、作業員ができるだけ近くで作業する必要があった。水スプレーだけでなく、モップ利用や湿式吸引式が有効だった。
  6. 305フィートレベルやポーラークレーンのように、複雑な形状を有しており、物理的なアクセスや洗浄が難しいエリアについては、汚染面に十分フラッシング水がいきわたる新たな工夫が必要である。
  • 総合除染試験の効果について、
  1. 305フィートレベルで発生した再汚染により、空間線量はあまり低下しなかった。除染試験で発生したゴミを集めたゴミ箱を305フィートレベルに仮置きしたため、いっそう空間線量が下がらない原因となった。ゴミ箱撤去後に、空間線量が若干低下した。
  2. 305フィートレベルの汚染された備品(エアクーラーなど)、347フィートレベルの錆ついた備品(燃料交換ツールやスタンド)、円筒形サービスストラクチャーは、効果的に除染できなかった。これらの内部に汚染があったこと、及び、表面の腐食が、その理由であった。これらは、格納容器内の空間線量があまり下がらなかったことの大きな理由の一つとなった。さらに、建屋地階への階段からの305フィートレベルへのシャイン、Dリングからポーラークレーンへのシャイン、なども空間線量が下がらなかった要因となった。
  3. ポーラークレーンについては、試験後のサンプリング作業が熟練者によってなされなかったため、むしろ除染後の見かけの値が高くなってしまった。

総合除染試験後の線量上昇イベントと対策タスクフォース

 総合除染試験で、再汚染の課題はあったものの、建屋内の汚染が約一桁低下し、空間線量が数分の1に低下した。しかし、その数か月後に、原子炉建屋内の線量が急上昇するイベントが発生した。その結果、今後のクリーンアップ作業で、作業員がALARAコンセプトに適合しない被ばくを受ける可能性や、作業クルーによる作業が四半期ごとおよび年間の被ばく制限により、予定通りに進まない可能性が指摘された。そこで、包括的な線量低減プログラムの必要性とされた。短期的には、優先順位の高い対策を実施して、当面の作業員被ばくを低減すること、中長期的には、優先順位を定めて、原子炉建屋のクリーンアップ作業と並行して除染を進めること、が提示された。除染タスクフォースが設置され、3段階アプローチが提案された。

1982年夏の線量上昇イベントと、それを受けた方針の提示

  • TMI-2事故炉のクリーンアップ計画では、原子炉建屋内の空間線量を0.1mSv/hと見積もり、ALARAコンセプトを導入して、作業計画を立案した。
  • 1982夏に、格納容器エントリーレベル(305フィート)で約3.5mSv/h、クリーンアップ作業実施レベル(347フィート)で約1.5mSv/hにまで、線量が増加した。また、ポーラークレーンと円筒形サービスストラクチャー周辺でも作業が多く行われる計画だったが、それぞれ、約1.2mSv/h、約6mSv/hに増加した。
  • さらに、エントリーレベルから作業現地までの移動だけで、0.4mSvを被ばくすると評価された。
  • この線量では、四半期の許容線量値(30mSv)を約12時間の作業で、年間許容線量(50mSv)を約20時間の作業で、使い切ってしまうと見積もられた。
  • 今後、現場で長時間作業を必要とする工程がある。例えば、RPVヘッド撤去では、2500-6000時間・人が必要と見積もられ、現在の空間線量では、総被ばく量は7.5~18人・Svに達する(#3mSv/hの空間線量を仮定)。
  • 現状の原子炉建屋内の空間線量と予定されている作業量は、ALARAコンセプトに合致していないため、予定されている現場作業をスケジュール通りに実施することは極めて困難と評価された。
  • そこで、原子炉建屋内の空間線量低下と、クリーンアッププロジェクトの期間延長を避けるために、線量低減プログラムが始動した。
  • 1982.10月に専門家タスクフォースが設置され、1か月間の検討によりNRCに報告書が提出され、以下の方針が定められた。
  1. すぐに現場適用できる有効な対策は、直ちに導入すること
  2. ついで、優先順位付けと計画的な作業手順に基づいて、ニアタームの対策を行うこと
  3. これらにより当面の線量を低減した後で、現場調査に基づいて、さらに優先順位を定め、長期的に線量低減を進めること

3段階アプローチ

  • 短期的、中長期的な対策を検討するうえで、3段階アプローチが提案された。
  1. 線源の同定
  2. ソース分布のモデル化、空間線量への影響評価
  3. 効果的な線量低減活動の提案

線源の同定

 線源の同定作業は、以下の手順で行われ、影響の大きいソースが同定された。

  • 主要な主要線源(Principal Source)分散線源(Discrete Source)に区分
  • 主要線源とは、線源サイズが大きく、空間線量への影響が大きい線源を言う。例として、閉鎖系階段、建屋地階床面(高レベル汚染水除去後に乾燥)、305フィートレベルのエアクーラー(事故進展時に汚染水混入)など。
  • 分散線源とは、移動させやすく、影響はその周囲に限定される線源を言う。例として、排水口、溶接機、ごみ箱、など。
  • 各種線量計で、原子炉建屋内の線量測定が行われた。線量の高い建屋地階については、TLDを305フィートレベルから吊り降ろして測定された。305と347フィートレベルは、作業員により直接測定された。
  • 主要線源のうち、第一のソースである建屋地階については、事故進展時に発生した約160m3の汚染水(1x1016BqのCs-137、4x1014BqのSr-90混入)が約2年間滞留していた。SDSにより、滞留水を除去した後に、スラッジやコンクリートに汚染が侵入していた。特に、地階床面から約1.7~2.4m上にバスタブリング状の汚染領域が形成されていた。コーティングされていないコンクリート面にγ線源が侵入していた。これに由来する線量が、エレベーターシャフトや閉鎖系の階段を通じて、上階に影響していた。
  • 主要線源の第二のソースであるエアクーラーとヘッド上の円筒形サービスストラクチャーについては内部が汚染されており、さらに、サービスストラクチャーについては、外部の冷却ファンなども高汚染されていた。一次系冷却水中にも、連続的にCs溶出が継続しており、空間線量に影響していた。
  • 主要線源の第三のソースは、建屋全体の表面汚染の寄与分であり、これは0.1~0.3mSv/hと評価された。
  • 分散線源としては、排水口、ごみ箱、LOCAダクト、SDS用のゼオライトカラム、溶接機2機、CFTの排水配管、圧力容器シール、ポーラークレーン、などの影響が大きかった。

線源分布のモデル化

  • 測定値に基づいて、各レベルごとに線量分布がモデル化された。
  • モデル化にあたっては、線源からの距離と線源の線量が用いられた。
  • さらに、設置物による遮蔽効果が考慮された。

線量低減活動の提案

 至急に有効性が高く、剛売り的なコストで実施できる作業として、設備の撤去、遮蔽、除染の順番で、場所ごとに対策が提案された。

  1. レベル1: ほとんど準備不要で、すぐに実行可能な対策、主に、分散線源の撤去
  2. レベル2: 撤去できない主要線源については、遮蔽と除染の手順と組み合わせについて事前の計画と準備が必要であり、1.5~2年のスパンで実施
  3. レベル3: 当面実施される1,2の結果を調査しつつ、長期的に実施
レベル1対策
  1. 人員マネージメント
  2. 分散線源の撤去、処理
  3. エレベーターシャフトと地階に向かう閉鎖系階段のフラッシング
  4. 305フィートレベル(エントリーレベル)にある高線量物周囲の遮蔽
  5. エアクーラーの部分的な除染作業

 これらのレベル1対策により、1983年第一四半期までに

  1. 305フィートレベルのエントリーから作業実施場所までの移動時の被ばくを、0.4mSvから<0.25mSvに低下
  2. 下層階からのシャインの低減により、ポーラークレーン周辺の空間線量を、1.2mSv/hから0.8mSv/hに低下
  3. 347フィートレベルの空間線量を、1.5mSv.hから1.0mSv/hに低下
レベル2対策

 レベル2では、人口吸気器をつかわずに現場作業ができるレベルまでの除染が目標とされた。

  1. ヘッド上のサービスストラクチャーの遮蔽と除染
  2. 建屋地階からの線量寄与の低減(遮蔽と効果的な部分の除染)
  3. Dリング内部構造物と設備表面の除染(蒸気発生器、加圧器など)
  4. 一次系冷却水の処理

 これらのレベル2対策により、以下が達成できると見込まれた。

  1. 格納容器エントリーから作業現場の移動時の被ばくを、0.1mSvに低下(#中間段階として、1983.3月までに0.18mSvに低下)
  2. ヘッド上のサービスストラクチャー周辺の線量を、1.5mSv/hに低下(#中間段階として、1983.3月までに、冷却ファンの撤去、鉛カーテンタイプの遮蔽設置により、サービスストラクチャー上面の線量を<0.8mSv/hに低下させる)
  3. 305フィートレベルの空間線量を、<1mSvに低下(#中間段階として、1983.3月までに、遮蔽と不用品の撤去、洗浄により、2.0mSv/hに低下)
レベル3対策

 レベル1と2の結果を調査しつつ、人工吸気器を使わないようにする除染を継続する。

  1. 残された高線源の同定と周辺の遮蔽
  2. エアクーラーの除染あるいは解体撤去
  3. ドレイン系のフラッシングと遮蔽
  4. 一次系配管の除染

 これらのレベル3対策により、以下が達成できると見込まれた。

  1. 建屋内空間線量0.1mSv/h
  2. 人工吸気器の使用範囲最小化
  • 除染作業においては、エアクーラー経由で再汚染が繰り返されたことが課題となっていた。そこで、空調系の除染と一部リプレースにより、人工吸気なしでのエントリーが可能となった。
  • これらの対策により、ヘッド撤去以降のクリーンアップ作業に向けて、建屋内の空間線量が大きく低下した。
  • 熟練作業員の作業可能時間が増加した。

参考文献

[1] E.N. Lazo, The Three Mile Island Unit 2 Reactor Building Gross Decontamination Experiment, Effects on Loose Surface Contamination Levels, Nucl. Tecnnol. 89 (1989) 407-420.

[2] R.S. Daniels, Three Mile Island Unit 2 Reactor Building Dose Reduction Task Force, Nucl. Technol. 89 (1989) 553-555.

[3] W.C. Holton, C.A. Negin, S.L. Owrutsky, The Cleanup of Three Mile Island Unit 2 A Technical History 1979 to 1990, EPRI NP-6931, 1990.

[4] R. Mason, Gross Decontamination Experiment Report, GEND-034, 1983.

[5] GPU Service, Radiological Measurements of Environmental Above 347' Elevation Utilizing Penetration R-626, TDR 068, 1980. (直接の公開文献が存在しない)